スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『黄昏世界の絶対逃走2』セッテイガー

落渕です。

続編出ないかと思ってたら出てしまってびっくり嬉しい本作でした。


黄昏世界の絶対逃走2 (ガガガ文庫)黄昏世界の絶対逃走2 (ガガガ文庫)
(2010/12/17)
本岡 冬成

商品詳細を見る



前作はあまりにきれいに終わったので、続編の内容はどうなるかと思ってましたが、世界とか設定だけ共通で登場人物は一新です。黄昏って設定が強烈なので、群像劇的な構成でもテーマを統一しやすいかもですな。

今回は主人公の少年シズマ、妹のアオイ、黄昏のない世界から来た謎の少女トワが主要登場人物。シズマ、アオイの兄妹は不穏な世の中で肩を寄せ合って生きている感じです。しかし、それが行きすぎて、相互依存になってしまっている、という所もあるのですが…。兄妹ものなんて、ねぇ。

兄妹が住んでいるのは、黄昏のない世界=都市の、壁周辺に自然発生した「境界都市」。九龍城みたいなもんですかね。シズマの仕事は、その境界都市というか壁周辺で、黄昏病で死んだ人の死体を回収する、というもので…所属は「公共黄昏検疫局」だそうです。自分の仕事を毛嫌いしつつも、妹のためと理由付けをしながら生きている、みたいなね。
…改めて書きだしてみると、「使えそう」な設定が満載という感がありますね。設定をこれだけ組んでおけば、一箇所つつけば物語が動く、という状態かと。
で、その一箇所がトワなわけで。まあ、大体想像がついてしまうような役回りのキャラなんですけどね…。

こっから先の設定はネタバレもいいとこですが、もう発売してしばらく経ってるから大丈夫か。


トワはアオイと双子だったのだけど、産まれた時に都市で拾われて、トワは黄昏の君になり、アオイは外の世界に戻された、みたいな設定です。物語内の時間軸では、トワは研究されつくしたため、一旦、黄昏の君の任を解かれ、実験としてシズマ達の家に派遣されています。
そして、都市内の研究者は、トワに代わって黄昏世界で育ったアオイを使って研究しようと、アオイを強奪します。そこから、兄シズマによる救出・逃走劇が…という感じでして…。

最終的には、まあ、ハッピーエンドがあり得ない本シリーズなので、うむむ、と唸ってしまうような結末になるのですが。それでも前作から続く、最後の最後で踏ん張って前を向くような明確な意志が込められた結末ではあります。これはもう醍醐味と言ってもいいかも。


総評としては…ちょっと設定が込み入りすぎていて、文庫一冊分のプロットでは消化しきれなかったのかな、という印象だったりします…。シズマ、アオイ、トワの時点で兄妹+双子ですからねぇ…。前作の、奪取→奪還→逃走みたいなシンプルなプロット+力強い描写&メッセージに比べるとどうしても入り込みにくくなってしまった感が。

ポイントはトワですかねぇ。元・黄昏の君、というのは前作のメアリと同じですが、トワは明確に自分の意志でもって兄妹の行く末を見届けようとします。最もこの世界の真実に近いところにいる人物、という感があります。それ故に読みきるのが難しくもあるのですが。

ああ、そうか次作があれば、トワ主人公でもう一発どうでしょうねぇ…。


----
落渕

コメント

 

コメント

 
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

Powered by FC2 Blog

FC2Ad


Copyright © クーロンパンダ All Rights Reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。