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『少女素数 (2)』 ヒゲ

落渕です。楽をしても苦労苦労。
そんなに書く余裕ないけど覚え書き程度に。

また漫画ですが、買ってみました。1巻未読。

少女素数 (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)少女素数 (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
(2010/11/12)
長月 みそか

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顔の形が下ぶくれ…その筋の…というか平安絵巻物マニアにはたまらんのではないでしょうか。

父(外人、単身赴任中?)と、母、兄、の下に中学生の双子姉妹、という家族構成。兄は歳が10以上離れていて、自宅で造形作家の仕事みたいなのをしている、と。
姉妹が主役ではあるのですが、描き方としては大人の目線から姉妹を追いかけている感じの方が強いかもしれません。姉妹はオニイチャンダイスキ的な雰囲気が基底にあるものの、日々の事件からそこに揺らぎが出たり出なかったり、という感じです。

双子は表紙とか見るとセットっぽいんですが、実はキャラ分けされてて、天真爛漫な元気・可愛い系と、大人しい真面目・美人系になってます。あー、学校ではこのキャラ分けがされていて、家では二人とも素なので元気・可愛い系になるんですね。学校エピソードと家エピソードの温度差が。

しかし…中学生の出身小学校意識しての縄張り争いとか、お泊まり会のエピソードとかあるんですが…どうやって取材しとるんだろうか…。何か妙にリアリティがあって怖いわぁ。

まあ、そんなこんなあるのですが、お兄さんが面白い。20代中?後半。自宅業務。江川達也風の髪型のハンサムマンでヒゲ。一家の父親代わりをやりつつ、妹からは理想の男性視され、仕事の取引先の女性担当といい感じの雰囲気にある…。どうせいっちゅうねん…orz。
何が面白いのか自分でも分からないのですが、何でしょうね、この順風満帆で特に弱点のない一人前の男性キャラにあって、一点、「でも完璧超人ではないんだよ」的な主張をするところの、ヒゲ、というチャーム?ポイント。同時に、ヒゲは、まだ若い兄が背伸びして父親を演じていることの象徴と言えるかもしれませんが。
ヒゲですね。この作品はヒゲです。

『百合星人ナオコサン』 視線の交錯

いっぱいいっぱいの落渕です。

神よ何故私はこれ程に愚かなのか。
言ってみただけです。


百合星人ナオコサン 1 (電撃コミックス EX 98-2)百合星人ナオコサン 1 (電撃コミックス EX 98-2)
(2007/02)
kashmir

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最近ようやく1巻を買ったので取り上げます。2巻だけ先に読んでたけど1巻は売ってる店があまりなくて。

オタ系ナンセンスギャグ、という分類でいいんでしょうか。ドラえもんスタイルで、何故か家に居着いてしまった百合星人のナオコサンと、みすず他、戸隠家の面々が色々やります。こんな説明に意味があるのだろうか。
月イチ連載が20話分だから、1冊で2年弱の時間が経過してますなぁ…。
百合星人とか言いつつ、ナオコサンが幼女ネタメイン(+一般下ネタ)なのが気になります。この人百合星人じゃないのかも。

…とダラダラ書いてもしょうがない。ポイントを2点。

1. みすずの会話だけ吹き出しを使っていない。なんで?
2. ナオコサンってどういう存在?

あと、キーワードは視線?でしょうか。


1番。何ででしょうか…。最初は、実は声が出せない設定とかなのでは、と思ったりしましたが、どうみてもそんなことはないようで。もの静かなキャラを表現するため、という解釈はまずはありますが。
みすずの台詞が「地の文」っぽくなっているので、作中の世界がみすずの主観的な世界なのでは、といった印象も受けます。第9話がそれっぽいかも。

2番。読者から見て、という意味で、です。
戸隠家に入り込んでいて、オタネタ、幼女ネタ、下ネタを撒き散らし、宇宙的ツールで神的な力を発揮する、…のが許されるのは宇宙人で、見た目がまあ普通の女性に見えるから…みたいな感じなわけです。
男性オタ読者を想定すれば、ナオコサンは都合のよい自己投影対象かもしれないし、あるいは、その都合のよすぎるところが読者の自己投影意識の戯画化になっているのかもしれません。

冷静に考えると自己投影対象にはなり得無いかもですが…。読者的なオタ・変態でありながら、読者に対して諧謔的である、という二重写し的な存在ではあるのですよね。
この二重性と、みすずの姉の奈緒子と百合星人ナオコサンとの、物語中のキャラ設定の二重性とがどう対応しているのか…。うーむ。


と、まあこんな感じでして、視線、という話になります。
・読者はナオコサンとしてみすずを見ている(ハズ)
・みすずは作中でナオコサンを見ている(奈緒子とナオコサンの二重性、ナオコサンと読者の二重性)
 → 読者はみすずに見られている?
・描かれる作中世界はみすずの主観視点的なものかもしれない?
 → 読者はみすずに世界を見せられている?

…とまあね。考えすぎっぽいですが、フレーバー的にはこんな見方もあってもいいかも。
作中世界にナオコサンのポスターが貼られていて、みすずがそれを見ている、という絵が何度か出てくるのですが、この視線の交錯感はビビッとくるものがあります。


あいーあいー

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落渕

『黄昏世界の絶対逃走』 色彩のある小説

落渕です。おつかれちゃーん。

ご感想。


黄昏世界の絶対逃走 (ガガガ文庫)黄昏世界の絶対逃走 (ガガガ文庫)
(2010/05/18)
本岡 冬成

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今年の5月に出た奴ですが…ついこないだ読み終わりました。…5月だったことに今更驚愕しましたが。

ライトだけど、ロードムービー的な内容。タイトル通り「逃走」です。
評価を先に出しとくと、ここ最近で一番面白かったです。『とある飛行士の追憶』に似てるかもですね。1巻で綺麗にまとまっていてちょっと哀しいところがあるって。

舞台は、「黄昏」なるものに覆われた世界。心が弱ると黄昏に支配されて自殺してしまう、という設定です。…まぁ、これだけ聞くと中二病っぽいというか、「いかにも」な感があって警戒されてしまうかもしれないですが、作中ではそれほどしつこくはなくて、むしろ「黄昏色の空」として色で表現されることが多いです。

その黄昏を浄化する存在が「黄昏の君」という謎の存在なんですが、本作は、主人公の何でも屋、カラスが、黄昏の君であるメアリを奪取して依頼主の元に送り届ける、というあらすじ。ちょっとネタバレですが…依頼主の元に送り届けた後、色々あってさらに二人の逃走劇が続きます。逃走は次第に悲劇的な様相を帯びていきますが、結末は…といったところ。

いざ振り返ってみれば、なんともシンプルなストーリーなのですが、各要素が絶妙に組み合わさって終盤のドライブ感は素晴らしいものになります。皮肉屋のカラスと、不思議ちゃんだけど時々鋭いことを言うメアリ、という組み合わせはよく合います。特にメアリがいいです。ただ無表情とかではなくて、旅の始めの記憶がない状態から、旅を続けることで段々と人間らしさや意志を身につけていきます。で、根底にある芯の強さが段々と明らかになっていく、という感じです。終盤の絶望的な状況で、カラスが黄昏に侵されそうな状況にあっても変わらない強さを持ち続ける在り方は、まー、すごいです。p286のカラスとメアリのやり取りが本当に大好きなんですが、これはさすがに転載できないんで自重…。

で、題につけた色彩云々の話。本作の象徴的な色は、まず、"黄昏色"≒"茜色"。青空の"青"、これはメアリの瞳の色でもあります。カラスの"黒"。あとはメアリの髪の色ですが、基本は"金"髪なのですが、「茜色の光を受け、金と赤が混ざった色」、「光があたっていない部分を見てみれば、白と金の中間の色」と描写されています。
当然ながら、黄昏のある世界は茜色、黄昏のない世界(黄昏の君のいる都市)は青、が象徴色になるわけです。が、終盤の方の逃走劇では、二人は、海を目指していまして、その海がこんな感じで描写されます。


あのとき、たどり着いたのは……。
赤い海。赤い魚。赤い港。赤い船。
そうだ、海ははじめてではない。
何もかもが赤く染まって、綺麗だった。きらきらと白く輝くはずの波頭さえ赤く、空を飛ぶ、黒いはずの鴉でさえ血の色に染まっていた。



と、まあ、不吉といえば不吉なのですが…。でも、黄昏色を美しい、と描写するようなところもありまして、かなり込み入った描かれ方になってたりもします。

そんな情緒感を積み上げて積み上げて、ラストの方ではグググと物語が進行するわけでして。文章として描かれた風景を映像で見てみたい、という気もしますし、文章ならではの味をもう一度丁寧に味わってみたい、という気もしてくるわけです。

そんな中でメアリの青!

まぁすげーや。


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落渕

『スワロウテイル人工少女販売処』 ストーリーの作り方を悩む

落渕です。
おはようございます。

久々のハヤカワ文庫です。

スワロウテイル人工少女販売処 (ハヤカワ文庫JA)スワロウテイル人工少女販売処 (ハヤカワ文庫JA)
(2010/06/30)
籘真 千歳

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ラノベレーベル出身でハヤカワ文庫に?、ということで色々アレかもしれませんが、その辺は置いておいて。
とりあえず、読んでて面白いです。エンタメとしての面白さは存分にあります。

あらすじをざっと言うと…ブレードランナーですねぇ。
かなり込み入った設定の、未来のディストピア的な東京自治区という独立した島が舞台。そこは、「種のアポトーシス」という不治の病の隔離施設で男女が完全に隔離されており、人間達は人工妖精を伴侶として生活していた、と。

で、ちょっとネタバレ気味ですが、人工妖精の揚羽(主人公)が「人間に害を為した人工妖精を粛清する免疫機能(非合法)」の役割を持ってまして、自治区で起きた謎の事件の捜査を独自に捜査しつつ、より大きな事件に巻き込まれていく、といったあらすじとなっています。ワァオ。サムライガンを思い出しますね…思い出しませんか。

まあ、そんなこんなでして、色々と燃える展開が用意されていたりと、サービス満点、飽きさせない作り、となっています。

特に、揚羽のキャラが、まあテンコ盛りな感じですよ。
・最低等級、規格外の五等級。
・制作者不明。
・最高の一等級認定の双子の妹がいるが、重い障害を負っており、それを自分のせいだと心を痛めている。
・外見は普通に美人だが、本人は必要以上に自分を低く評価。黒い服しか着ない。
・今の保護者は超一流の精神原型師だがドロップアウト中。彼女を甲斐甲斐しく世話している。
・恋愛とかが分からず、四歳に至る(嫁き遅れ)
・今や不要と言われている「免疫機能」を一人で受け持とうとしている。
・ちょいちょい事件現場で出くわす、中年近い刑事をからかって遊んだりしている。

どぅよ! って感じです。惚れてまうやろ。
後、終盤に明らかにされる設定だともっとすごいことになります…。
まあ、それこそ、読者の理想に近いようなキャラクターって奴ですわ。事件の中心に巻き込まれる資質があり、それに立ち向かう意志もある、という。

ということで、「アゲハーっ、アゲハァーッ」と叫びながら読んで楽しめる作品です。


で…、こっからストーリーの作り方について…。
個人的に悩んでる所なので、本作をダシに使う感じになりますが…。

本作では、緻密かつ自由に組んだ設定を原動力としてストーリーを回しています。
設定同士が本来的に抱えている構造上の圧力バランスが崩れる所に事件が発生し、事件が発端となって、より大きな設定同士の構造バランスの崩れが起き、より大きな事件へと展開してゆく、と。

コレ系の作り方だと、どうしても設定とストーリーの結合が密接になって、設定の規模の大きさに比例してストーリーの事件としての規模がどんどん大きくなってしまうんですよね。これはSF的な要素をもった長編ストーリー作品では多く見られる傾向だと思います(設定の自由度が高いので)。端的に言えば「何でもかんでも世界の滅亡につながっちゃう」みたいな状態です。
そういう中で、作中の描写を個人レベルまで落とすと、「運命の子」的なやたら重要な設定が集中したキャラができますよ、と。キーになるキャラクターを複数に分散して、並行する複数プロットとして走らせる手もありますね、『ニューロマンサー』とか。

で、個人的には、これ系の、設定を使ってストーリーを組む手法にばかり頼りがちなのですが…それだけじゃだめだよね感が最近フツフツと湧いてきていまして…。
事前に組んだ設定の構造を使って大きなストーリーを組む手法をマクロ的、と言うならば、ミクロ的な手法もあるのですね。大きな設定に頼らず、人物同士の会話などから小さな出来事を組んで小さなストーリーとする、という、いわゆる「日常系」的な手法が。
最終的に読者が触れる、描写のレベルを活かすには、ミクロ的手法でストーリーを組む力が必要になるのではないかと。そして私は、ミクロ的な組み方がすごく苦手だよな、とようやく自覚…。


自分がストーリー構築方法についてウダウダ悩んでいるせいで、レビューだかなんだかよく分かんなくなりましたが…。『スワロウテイル人工少女販売処』は、ミクロ的な出来事の組み方とか演出もキマってますよ。誤解なきよう。
自分が設定アレルギーにうなされ気味なのが…。




SF設定で、小さいストーリーを回す日常系って…『カウボーイ・ビバップ』とかですかね…うーむ、確かに。

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落渕

『月見月理解の探偵殺人』

落渕です。
そういえば懲りずに文フリには応募しました。進捗状況はお察しください級ですが。


月見月理解の探偵殺人 (GA文庫)月見月理解の探偵殺人 (GA文庫)
(2009/12/15)
明月 千里

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月見月理解の探偵殺人 2 (GA文庫)月見月理解の探偵殺人 2 (GA文庫)
(2010/04/15)
明月 千里

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月見月理解の探偵殺人 3 (GA文庫)月見月理解の探偵殺人 3 (GA文庫)
(2010/08/15)
明月千里

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最近やたらと本屋さんでお勧めされているシリーズですね。
何が面白いのかよくわからないけど、気がついたらいつのまにか全三巻が手元に揃っていたぜ、フハハハ。

簡単に言えば…西尾維新の戯言シリーズみたいな感じ、という説明がぴったりです…。残念ながら、本当に…。

主人公「僕」こと都築初が主人公で、表紙の探偵、月見月理解が突然現れて巻き込まれウンタラカンタラ。月見月家、というのが大財閥みたいな感じで異能者を集めて育成している、というような設定でして…。ほんでまた、「僕」自身も語り部にして一癖も二癖もある人物でして…。あぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ。

…まあ、異能青春探偵もの、というジャンルがあるんだよ、ということで、この辺の設定の類似性についてはもう触れない方向で。戯言シリーズ以外知らんし。



で、仕切りなおして内容…面白いっすよ。全体を覆うエロい感じがね…挿絵多いしね。

ちょっと面白いのは、月見月理解が探偵である、というよりはむしろエージェントみたいな感じで、トリックを解くのも目的なんだけど、それ以上の目的を持って常に動いている、というあたりですかね。主人公は一般人的感性でもって謎を解くことを目的に動くのですが、アンチヒーロー的な理解がそれを適度にいなしつつ裏で自分の仕事を進めている、という感じです。
これをこじらせるといつの間にか探偵ものではなくバトルものに…ゲフンゲフン…。

キャラ立ては上手くて、暴言悪言が適度に含まれた台詞回しも心地よく、登場人物には裏設定が用意してあって、それらがストーリーの進行と共に一枚一枚剥がれていく、という感覚は完成していますんで、ライトに読み進めるのにもってこい、かと。

こーれからどー展開するかですがね。
3巻で「ゾディアック」とか名前出しちゃったから異能力者12人出さないと収まんないのかな。

ええ、続刊も多分買いますけど。


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落渕

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